太陽の華

□darkness and the moonlight
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「あ、すいません」



ユカリに食べ物を与え終えて、あの場から歩くこと更に数時間

私の目の前に山男さんがいた



「あの、山頂ってどっちですか?」


「ふふふ

知りたいか?」



わ〜

やな予感〜

するとバッと手を前に突き出し、ポーズを取る



「知りたければ俺と勝負だ」


「そのポーズなんですか?」



山男なのになんか…

オーラがキラッキラしてるよ

別にイケメンでもないのに…

キラッキラしてるよ



「行けっ!

ワンリキー!」


『あ〜

だりぃ』


「やる気なっ!」


「あるに決まってんだろ!」


「あんたじゃねぇえ!」



凄まじくこの人は面倒くさい

さっさと情報だけもらおう



「セピア

頼みます」


『ハハッ

任せとけ、ご主人』




セピアがワンリキーの前に立った

すると山男さんは笑いながら口を開いた



「では始めるぞ…

始めっ!」


「セピア!

火炎放射!」


「ワンリキー!

瓦割りだ!」



セピアの火炎放射をモロに浴びるワンリキー

しかし、その炎から飛び出し、セピアの背中に瓦割りを入れた



『がっ…』


「セピア大丈夫!?」


『大丈夫…!

指示を』



「わかった!

火炎車を!」


『了解!』



セピアは炎をまとい、高速回転する



「ワンリキー避けろ!

回ってる間は見えないハズだ!」


『だりぃ…

でもこんなの簡単に避けられるし』



ヒョイと右にワンリキーは避けた

その刹那前



「セピア!

右っ!」


「はっ!」


『!?』



回転する時のバウンドを利用し、セピアはワンリキーに突っ込んでいった



『が…は』



ワンリキーは倒れる



「ワンリキー!」



山男さんはワンリキーに駆け寄る



「セピア〜!」


『ご主人〜!』



感動の再開もどき

勝ったときの恒例にしようかな、コレ

セピアとユカリを抱えてギュッとする

山男さんはワンリキーの状態を確認する

しかしワンリキーを抱き上げるとすぐに私を見つめた


「君すごいな

ワンリキーの動きを予測したのか?」


「そんな!

私はただ夢中で…」


「いや、本当にいい動きだった

熟練のトレーナーでも難しいことをしたんだぞ?

君は少し特別なのかもな」


「え?」



照れるよ!

初対面の人に褒められるってなかなかないよね

その様子をシアンがムッとしながら見ていたなんて私は知らなかった



「で、山頂へのルートはどこですか?」



ソラが物腰柔らかく聞く

すると山男さんは笑顔で山頂ルートを教えてくれた













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