太陽の華

□darkness and the moonlight
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「…いただきます」


「よぉし!!!!」



私は大きくガッツポーズをした

ユカリが!

私に言われなくても!

いただきますって言った!

しかもちゃんと手を合わせてるし!

超可愛い!

…シアンに冷たい目をされたのは気づかなかったことにしよう



「今日はおにぎりだね」


「昨日の夕飯の時も思ったけど、人間の食べ物って美味いなぁ…

研究しようかな」



「ハハッ

ソラ兄って料理上手そうだな」



『ちょっと待て』



私たちが笑っていると、隣から不機嫌そうな声がした



『なんで俺だけ原型のままなんだ?』


「だってシアンが擬人化したら光源はどうすんの?」


『人型でも普通にフラッシュくらいできる』


「さっきも言ったと思うけど、人型フラッシュって気持ち悪くない?」


「お前は永遠にそのままでいろってことだな

ハハッ」



『笑ってんじゃねぇよこの犬が!』


「こら、食卓で暴れない」



思いっきりイライラしてますね、シアン

まぁ、そりゃそうか

シアン、人間の食べ物好きだし

原型だとポケモンフーズしか食べれないから

ソラが宥めてたのを私はユカリと眺めていた



「そういえばさ」



双方が落ち着くと、話を変えるかのようにソラがおもむろに切り出した



「満月の晩に頂上の吹き抜けになっている場所にはピッピが集まるらしいよ」


「えっ!?

ほんと?」


「満月?

それって今日じゃね?」



「まじで!?」



なんだと!?

ピッピたちに会えるのか!



「見に行きたい?」


「行きたい!!!」



私が即答すると、ソラは優しく笑った



『めんどくせ〜な』


「楽しそうじゃん」


「ハハッ

ご主人はそういうのが好きなんだな」



「じゃぁ山頂目指そうか」


「…おかわり」


「このタイミングで!?」



ユカリはまだ口をもきゅもきゅとさせていた













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