太陽の華

□darkness and the moonlight
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私たちは再び歩みを進めてはや数時間

いろいろ話ながら歩いていたから退屈はしなかった



「ねぇ、今お月見山のどのへんだろ?」


『そうだなぁ…

中腹にさしかかったあたりかな?』



「あんなに歩いたのに!?」



ぶっちゃけ、累計5時間は歩いてるんです

足がヤバくなるのも納得でしょ?



「疲れたらすぐに言うんだよ?

どの道、今日はここで一泊するんだから」



「そうだね

知ってた

でもサラッと言われるとなんか得体の知れないびっくり感が襲ってくるんだけど」


『驚嘆って言え、驚嘆って

ユカリに英語教えてもらう前にソラに日本語教えてもらえ』



「うるさいな!」



私の声に反応したズバットたちが飛び回った

うん

お月見山って洞窟だってこと…

忘れちゃダメだね

洞窟は音を反響させます

でも他にも困ることはある

問題は、お月見山の攻略ルートはゲームと全然違うと言うこと

困るなぁ…



「今何時だろ?」


「たった今、正午になったよ」


『…』



刹那、地に響くほどの低いお腹の音が鳴った

洞窟は反響します



「なんか…

無言でものすごい自己主張が聞こえた気が…」


『ハハッ

ものすごい説得力』



『今日、俺のコーンスープいつの間にかに飲み干してたじゃねぇかよ』


「そろそろお昼にしようか

ちょうどいい感じの岩あるし」



「よかったね、ユカリちゃん

私もお腹すいてたし」


『…』



無言でもユカリの顔が輝いた













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