太陽の華

□darkness and the moonlight
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私はフラフラになりながら呟いた



「こ…

これで16連勝」



今の今まで歩いて戦って、また歩いて戦っての繰り返しで…

休みも何もありません

つ…

疲れました



「セピアは大丈夫?」


『ハハッ

大丈夫だよ

これくらい軽いって』



「そ…

そうか」



疲れたって言ってほしかったよ…

休めるから

足がもうヤバいです

でもこういうのって切り出せないよね

…うん、日本人の悲しき性です



「あきちゃん」


「え?

うわわ!」



急に身体がフワッと浮いたかと思うと、少し高い位置にあった岩に座らされた

それをした犯人は



「ソ…

ソラ兄?」



ニコリとソラは私に微笑みかけた



「疲れたでしょ?

そろそろ休もうか」



『ご主人、大丈夫?』


「大丈夫大丈夫」



笑っていいつつも、足はもう歩きすぎて痺れてきた

それをグッとこらえる

するとシアンから私の足に

…頭突きされました



「ギャァァアア!」


『何が大丈夫だ

疲れたんなら言えよな

…全く』




そっぽを向きつつ、シアンは私に一番近い足元に座る



『…』


「ユカリは本当にしゃべんないね

それなりに日本語わかると思うんだけどなぁ」




ユカリの頭を撫でる為にソラは手をのばしてきた



「日本文化って難しいよね」


『…』



ユカリはコクリと頷いた

でもまたすぐに目をつむり、寝始める



「少しずつだね」


「そうだね」



ユカリの事情は、みんな知ってる

だけどこの話は暗くなりそうだから明るい話にしよう!



「ねぇ、ユカリちゃんに英語教えてもらえないかなぁ?

バイリンガルだよ?

すごくない?」


『ハハッ

ご主人英語できんの?』



「できないわ!

だから教えてもらうのではないか!」


『威張んな』


「それはユカリに聞いてね」


「…起きたらか」



さっきの数秒間で爆睡できるのはある意味特技だよ

腕の中でピクリともしないユカリを見ながらみんなと少しだけ笑った













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