太陽の華

□eyes
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「えっと…

その、ポケ賊って?」


「はぁ!?

あんたらニュース見ねえのかよ!」



信じらんないと言わんばかりの顔を塾帰りくんにされた

…ぐすん

だって旅してるし

あんまりテレビつけないもん



「俺、知ってるよ

ポケ賊」



「ソラ兄?」



私がソラを見ると、彼は珍しく険しい顔をしていた



「ポケ賊ってのはね、ポケモン盗賊の略なんだ

ただ、ここで勘違いをしやすいんだけどね…」



「ポケ賊は人間がポケモンを盗むんじゃない

ポケモンが人間の物を盗むんだ」



塾帰りくんがソラの言葉を引き継ぐ



「え?

てことは…

ポケモンが人間の財布とか金目の物を盗むってこと?」


「そうだね

でも特に食料とかが重点的に狙われるらしい

この先にそのポケ賊が出たってこと?」



「ああ

早く逃げねえと追いつかれちまう!

じゃぁな!」



そう言うや否や、塾帰りくんは私たちの前からさっさと消えた



「ど…

どうしよう…」


「めんどくせぇな

つか、あいつらじゃね?」




私たちの前には、ラッタやコラッタ、ピジョン、ポッポの他にもたくさんのポケモン達の集団がこっちに向かってきていた



「うわわ!

ひとまず隠れよう!」


『え?

隠れる?』



「なにガッカリしてんの!

さっさと隠れてやり過ごすの!」



あんな大人数相手にするとかバカじゃないか!

私はセピアとユカリをボールに戻し、シアンとソラを引っ張って道路脇の茂みへと身を隠した












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