太陽の華

□camping in the forest
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只今の時刻

午後5時38分

あと1時間程で紺野家の夕ご飯の時間ですね

早めに冒険は切り上げてテントを張ったから今日はもう動かない予定です



「セピア

着火お願い」



私たちは今、夕飯の準備中です

ちなみに今日の献立はシチュー

洗って、切って、煮て、ルーやコンソメ入れてだけなので割と楽です

こちとら、育ち盛りが4人もいるので大変です



「ん

ちょっと危ないから離れてろよな」




爽やかオーラ全開のセピアが擬人化のまま手から火の粉を出して薪に火をつけてくれました

ってか人のままでも技は使えるんですね

新発見です

え?

なんでこんなしゃべり方かって?

完全にノリです

でも強いて言えば、つい先ほど心が折れたからです



「お前、一人で何やってんだ?」


「うるさいな〜

いいんだ、いいんだ

どうせテント張り足引っ張って全部シアンとセピアにやってもらったよ

邪魔って言われてもしょうがないよ」


「ご主人、荒んでるな」


「め…

めんどくせ〜」



「…」


「ふ〜んだ

もう知らないもん」


「ご主人…」



ぐるぐると鍋をお玉でかき回す私の背中をそっとセピアが手を置いた



「しょうがないじゃん

事実だもの」



「ひっど!!!

今のが一番心に刺さった!」



それでもニコニコと爽やかに言ってのけるセピア

はっ

そういえば邪魔って言ったのセピアじゃん

シアンは座ってろって言っただけじゃん



「セピアって…

Sだよね?」


「S?」


「何でもないです」



ああ、私の心のオアシスはユカリちゃんだけ…



「ユカリちゃん!!!?

ダメダメダメ!

いくらお腹が空いているからって、まな板かじらないで!」


「…」



フリーダムすぎるよみんな


やっぱり、オアシスはいない…かも













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