太陽の華

□silent voice
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「あきさんは一人部屋の予約ですね

かしこまりました

では、これがカードキーです」



ジョーイさんにカードキーをいただいた

なんかかっこいい

緋色のカードに黒い線が三本

端から太い、中くらい、細いの順番で走っている

PCという文字もスタイリッシュでなんか…



「写メりたい」


『は?』


「いや、なんでも」



私は自分の部屋にカードキーを通すと高めの機械音とともに、小さなLEDらしきライトが赤から緑に変わった

あ、シアンがなぜ擬人化解いたかというと、二人部屋が満室だったから

もしもシアンが擬人化のままだったら一人部屋を二つ借りろとジョーイさんに言われるだろう

トレーナーカードは私しか持ってないから部屋一つ分のお金がかかる

そんなお金今の私にはない



『説明長ぇよ』



シアンを無視して中に入ると一人部屋にも関わらず、ベッド、テレビ、ソファー、簡易キッチンなど、割と充実している

すげぇな、ポケセン

元いた世界のポケセンとはまるで違うよ

…そりゃそうか

出入り口とは違う木製の扉があり、そこを開くと洗面台、トイレにユニットバス

ホテルか



「確かにこれは維持費やばい

税金じゃ元はとれないな…」


「お前、未成年で本当に良かったな」


「うん」



部屋に入った瞬間、さっさと擬人化したシアンが顔を少しだけ引きつらせた

本当にこれは素直に喜ぶしかない

だってタダ!

英語で言ったらfree!

もしもこれを税金だけで賄おうとすればきっと消費税とか10%なんてもんじゃないと思う

しかもポケセン以外にもサービス施設だってあるだろうから…

うわ、考えたくない

怖すぎる



「さっさと必要なものだけ持って行くぞ」


「は〜い

ユカリちゃん

たくさんバトルすると思うけど大丈夫?」


「…」



ユカリはこくりと頷きつつ、欠伸をした

…大丈夫だよね?

モロ日本語だけど言葉通じてるよね?

あ、心配になってきた













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