太陽の華

□a pinch and a chance is hearsbreadth
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『腹減った

メシ』



「いや、お腹が空いてるのは君だけじゃないからね」



確かに今は夕方

時計を見ると、ちょうど6時を指していた

わぁ

私ってば、12時間も寝てたのね?

もうお寝坊さんなんだからっ



ごめんなさい

本当に申し訳ありませんでした



「ユニランちゃんもお腹空いたよね?

食堂ってあるかな?」


『あるだろ

さすがに』



「ですよね」



でも問題

私の野口さんは果たしてここの食堂で使えるのか

不安と財布を抱えながら私たちは病室を後にした



「あ、ジョーイさん」


「あら、あきさん

もう大丈夫なんですか?」



ポケセン内を散策していたらメインカウンターらしき所があった

その奥にパソコンをいじるジョーイさんを発見した



「はい、すっかり!

で、あの…」


「はい?」


「お聞きしたいことが…」


「はい

何でも聞いてください」


「…食堂ってお金かかりますか?」





しばしの沈黙

ああ、ジョーイさんの美しい顔が固まってる



「えっと、失礼ですがあきさんはおいくつですか?」


「すいません

16です」



ピッカピカの一年生です、高校の

するとジョーイさんはパソコンに何か書き込み始めた

ごめんなさい

どうか応えてください



「オーキド博士はご存知ですか?」


「オーキド博士?

あのマサラタウンにいる…」


「はい

今メールを打っておきましたので、マサラタウンへ行って発行して貰ってきてくださいね

トレーナーカードを持つ未成年ならポケモンセンターの施設は無料で使えますから」


「本当ですか?

ありがとうございます!」



私は頭を下げて

固まった

ちょいまて

トレーナーカードを持つ未成年限定?



「あの…

つかぬことをお伺いしますが」


「はい?」


「トレーナーカードを持つ大人は?」


「もちろん、お支払いしてもらいますよ?

さすがに税金だけじゃここの運営はまかなえませんから」


素晴らしく素敵な笑顔でした

あ、だから10歳くらいからもう旅させるのか

…タダだから



『おい

俺らのメシは?』



「あ、そうだ

食堂って…」


「トレーナーカードを持っていらっしゃらないようなので

お支払いお願い致します♪」


「…はい」



野口さん

君は偉大だ

黄熱病と闘った偉大な方だ

だからお願い



「食券の券売機に入って、私たちに食べ物をお恵みください」



シアンにため息をつかれ、ユニランちゃんは私の腕の中で寝てた













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