続・Ace of Diamond
□6月9日 2
2ページ/8ページ
菊「…めぐは泣きそうになるといつもここに来るね」
菊は木を見上げながら言った
太い枝の上で体育座りのように足を縮こませながらめぐは座っていた
『最初は…
ここらへんうようよしてたよ』
菊「そっか…」
菊は寂しさを含んだ優しい笑みを浮かべていた
『ねぇ』
めぐがまた口を開く
菊「ん?」
『うちらのこと…
言ったね?』
菊「…うん
めぐってホントこういうのに鋭いよね」
『やっぱり』
菊「…ごめん」
『どこまで言ったの?』
菊「学校が知ってるとこまでは」
『…そう』
めぐはまた膝を抱え直し、腕に顔をうずめた
菊「ごめんね」
『ううん
大丈夫』
めぐはそう言うとどいてと言って木から飛び降りた
『かえる?』
菊「かえろう」
二人は静かに手を繋いで戻り始めた
.