Love to...

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ト「僕の“記憶”によってやつは追放された。」

「…おじいちゃんを退陣させたのは、あなたなのね?」


アリスが鋭い目をリドルに向ける。


ト「おじいちゃん?」

「義理だけど、ダンブルドアは私のおじいちゃんよ。本当の両親のかわりに、私をここまで育ててくれたの。」


“両親”という言葉にリドルがピクリと反応した。


ト「君の父親はボ「先生は戻る。彼を信じる者がいる限り。」


ハリーがトムの言葉を遮って再び叫んだ。


すると、一羽の鳥が地下にあるこの部屋に鳴き声を響かせながらハリーのもとへ飛んできた。
嘴には、黒いとんがり帽子をくわえている。


「フォークス!!」

ト「ダンブルドアが味方に送るのが、歌い鳥に古帽子とはね。」


ハリーの前に帽子を落としたフォークスを、リドルが嘲笑った。


「おじいちゃんをバカにしないで。」

ト「まぁ、いい。そろそろはじめようか。」


そう言うと、リドルは石像に向かって何か呟きはじめた。


「はじめる?何を?」

ト「サラザール・スリザリンの継承者ヴォルデモート卿と有名なハリー・ポッターとの対決だ。」


石像の口が開いて、中から大きな蛇が這い出てきた。


ハ「アリス、絶対に目を見ちゃダメだ!」

「え、何で?」

ハ「そいつは、バジリスクは目を合わせただけで相手を殺せるんだ。」

ト「大丈夫さ、アリス。君を殺すつもりはないからね。」


アリスを守るかのように、リドルはアリスの前に立った。


「なら、どうして私をここに連れてきたの?」

ト「君を見てみたかっただけだよ。」


リドルとアリスが話していると、突然バジリスクの泣き叫ぶような声が聞こえてきて、アリスはバジリスクを見た。
フォークスがバジリスクの目を嘴でつついている。


ト「やめろ!目は潰されてもまだ音でお前が分かる。『殺ーヤーれ』」


目の見えないバジリスクに、リドルが必死に蛇語で指示を出す。
その様子を見て、ハリーは何処かへ走っていった。


ト「逃げても無駄だ。『追え』」


バジリスクも、ハリーを追って何処かへ行ってしまった。


「ねぇ、どうしてリーオにしたの?」


アリスが戸惑いがちに口を開いた。


ト「僕が彼を選んだわけじゃないよ。別に、誰でもよかったんだ。僕に心を開いてくれるならね。」

「心?」

ト「あぁ、リーオはよかったよ。すぐに僕に心を開いてくれた。」


リドルはニヤリと口の端を上げた。


ト「そのおかげで、僕は今ここにいるんだ。もうじきすべてが片付く。数分でリーオは死に、僕は“記憶”から抜ける。」

「抜けたら…どうなるの?」

ト「ヴォルデモート卿の復活だ!再び、生きてこの世に!!」


至極嬉しータノシーそうなリドルの表情に、アリスは背筋が凍るような感覚を覚えた。


ト「そうしたら、アリス。君も僕と一緒にくるんだ。君は、僕の大切なお姫様だからね。」


“お姫様?”という疑問を口にすることはできなかった。
ハリーが戻ってきたのだ。


ト「ちっ、まだ生きてたか。『バジリスク、ここだ。奴はここにいる。』」


リドルの言葉が聞こえたのか、バジリスクが水の中から飛び出してきた。


アリスがふ、と帽子に目を向けると中に何やら光るものが見えた。


「ハリー、帽子!」

ハリー「これは?」


どうにかハリーが帽子を手にとると、中から銀色に輝く剣を取り出した。
ちらりとバジリスクに目を向けた後、そのままハリーは石像を登っていった。


ハリー「来いっ!」


ハリーを狙うバジリスクがぶつかる度に石像がバラバラと崩れ落ちて行く。


「ハリー、危ないっ!」


大口を開けたバジリスクがハリーに襲いかかる。
反射的に目をかたく瞑ったアリスに聞こえてきたのは“ズブッ”という何かを突き刺した音だった。


「ハリー…?」


恐る恐る目を開けると、ハリーの剣がバジリスクの上顎を貫いているのが見えた。
部屋に悲鳴のような鳴き声が響き渡る。


ト「よくも、バジリスクを…。」


リドルが憎悪に顔を歪ませた。











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