薄桜鬼
□捌
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藤堂「千鶴、元気出せって。昼はまた俺が持ってくよ。」
俯いている千鶴をみんなが励まそうとしている。
永倉「そうだ、元気出せ。」
千鶴「ありがとうございます。」
「私、あとで山南さんを殴ってくるよ!」
呪鬼の発言に千鶴は困ったように顔を上げた。
千鶴「いや…そこまでしなくても。」
「千鶴にこんな顔させるなんて、許せない!」
不意に襖が開いた。
斎藤「総長。」
膳を片手に山南が部屋に入ってきた。
「え、山南さん?」
みんなの視線も気にせずに、いつもの席に座った。
山南「いただきます。」
そう言いおにぎりを食べる山南を、呪鬼と千鶴はキョトンと見ていた。
千鶴「山南さん?」
山南「食事は大勢でした方がいいそうですから。」
近藤「あぁ、もちろんだとも。」
今まで暗かった部屋が少し明るくなった。
山南「そうだ、呪鬼さん。聞こえてましたよ。私を殴るんでしょう?」
「あ、いえ。もう大丈夫です。」
和やかに食事の時間は過ぎていった。
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