薄桜鬼

□参
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井上「さぁ、入って。」


井上に促され、2人が部屋に入ると、昨日千鶴を担いだ男が話しかけてきた。


「(たしか…沖田…とか云う奴だったか。)」

沖田「おはよう。夕べはよく眠れた?みたいだね。顔に畳の後がついてるよ。君も、壁の跡が付いてる。」


沖田の言葉に、千鶴は顔を赤くし慌てて顔を触った。


斎藤「よせ、総司。本気にしている、畳の後などついちゃいない。」

沖田「ひどいな、一くん。ばらさなくてもいいのに。」

「…私は?」

斎藤「…ついている。」

沖田「残念だったね。」


沖田がニヤリと笑った。


土方「お前ら、無駄口ばっかたたいてんじゃねぇよ。」

沖田「ほーい。」

平助「で、そいつらが目撃者?こいつなんて、ちっちゃいし、細っこいな。まだガキじゃん。」

新八「お前がガキとか言うなよ、平助。」

原田「だな。世間様から見りゃ、お前も似たようなもんだろうがよ。」

平助「うるさいなぁ。おじさん2人は黙ってなよ。」

新八「なんだと?このおぼっちゃまが。」

原田「お前におじさん呼ばわりされる覚えはねぇよ。新八はともかく、この俺はな。」

新八「てめぇ、裏切るのか、左之!」


騒ぎ出した3人を見て呪鬼は不愉快そうに僅かに顔を歪めた。











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