薄桜鬼
□壱
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*数日後*
「はぁー…お腹空いたな…」
呪鬼は空腹を訴える腹に手を当て、江戸の町をフラフラ歩いていた。
「どうしよう…(家に帰ろうかな?いや、でもな…)」
“ドンッ”
前を見ずに歩いていた為、向かい側から歩いてきた人に気づかず、そのままぶつかってしまった。
「ぁぅっ…」
?「ぁ、ごめんなさい!」
必死に謝る少女の声を遠くに聞きながら呪鬼は意識を手放した。
―――……。
「んっ…」
ゆっくりと目を開けた呪鬼の視界に入ってきたのは、見慣れない天井と見たことのない少女の顔だった。
「…だ…れ?」
?「よかった、目が覚めて。」
ホッとしたように少女は僅かに微笑んだ。
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