Love to...
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マクゴナガル「アリス、朝ですよ。起きてください。」
「んっ…」
カーテンを開けられ、アリスの顔に強い光が降り注ぐ。
マ「ほら、早く起きなさい。」
「…う〜ん…」
眩しそうに目を擦りながら、ゆっくりと起き上がる。
「…おはよう、お母さん。」
マ「おはよう、アリス。よく眠れましたか?」
「うん、もうぐっすり。」
マ「それはよかったわ。すぐに朝ご飯になりますから、早く顔を洗って大広間にいらっしゃい。」
「うん!」
マ「では、私は先に行ってますよ。」
そう言って、マクゴナガルは部屋を出て行った。
「急がなくちゃ。ぁ、今日はお父さんと買い物に行くんだっけ。」
慌ただしく着替えを始めた。
アリスがホグワーツに来たのは、まだ1才の頃だった。それからずっとホグワーツでこっそり育てられたアリスは、ダンブルドアを“おじいちゃん”、マクゴナガルを“お母さん”、スネイプを“お父さん”、ハグリッドを“お兄ちゃん”と呼んで慕っていた。
―――……
「おじいちゃん、おはよう!」
ダンブルドア「おぉ、おはよう。よく眠れたかな?」
「うん!もうぐっすり。」
話しながらアリスが大広間のいつもの席につくと、ちょうど目の前に朝ご飯が現れた。
ダ「いっぱい食べなさい。」
「うん。いただきますっ!」
トーストに丁寧にバターとジャムを塗ってかじりつく。
マ「アリス、ジュースはいかがですか?」
「飲むー!」
向かいに座っていたマクゴナガルがアリスのグラスにジュースを注ぐ。
朝の飲み物は大好きなオレンジジュースと決めていた。
「ごちそうさまでした!」
スネイプ「アリス。」
ダンブルドアとは反対の隣にスネイプが座った。
「あ、お父さん。おはよう!」
ス「あぁ、おはよう。今日は、ダイアゴン横丁に行くんだったな?」
「うん、教科書とかいろいろ買わなきゃいけないからね。」
ス「朝ご飯はもう良いのか?」
「うん。いつでも出発できるよ。」
ス「では、30分後に出発することとしよう。部屋で待ってる。」
「うんっ!」
話をしに来ただけなのか、話終わるとすぐにスネイプは席を立ち大広間を出て行った。
アリスも、部屋に戻ろうと席を立った。
マ「アリス、購入リストを忘れずに、しっかり持って行くのですよ。」
「うん。じゃあ、行ってきます!」
マ「行ってらっしゃい。迷子にならないように、気をつけて。」
「うん!」
大きく頷くと、アリスは部屋に戻っていった。
―――……
“コンコンッ”
ノック音が地下に響きわたる。
「アリスです。」
ス「入りなさい。」
“ガチャッ”
部屋に入ると、ソファで紅茶を飲む姿が見えた。
ス「忘れ物はないな?リストは?」
「うん、大丈夫。」
ス「では、行くとするか。」
スネイプは立ち上がるとマントを身につけ、部屋の暖炉に近づいた。
「もしかして…暖炉で行くの?」
ス「もちろん。」
「えーっ!?私、暖炉は苦手っ!」
ス「大丈夫だ、私がついている。何も心配はいらないから。さぁ、こっちにおいで。」
「うーん…。」
嫌そうな顔をしながらスネイプに近づく。
ス「しっかりつかまるんだぞ。」
スネイプの腰に腕をまわし、コクリと頷く。
ス「ダイアゴン横丁!」
砂を握っていた手を放すと、緑の炎と共に2人の姿は消えた。
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