Love to...
□U
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―夕食―
「(あれ?ハーマイオニーがいない…)」
いつもだとアリスより早く大広間に来ているはずのハーマイオニーが来ていないことに気付いたアリスは、近くを通りかかったネビルに小声で声をかけた。
「あ、ネビル。ハーマイオニー知らない?」
ネ「午後からトイレに閉じこもって、ずっと泣き続けてるらしいよ。」
「そっか…ありがとう。」
パ「アリス、どこに行くの?」
「ちよっと…トイレ。」
パ「そう。」
アリスは、大広間を出てトイレに向かった。
「ハーマイオニー?私よ、アリス。」
話し掛けながら、唯一閉まっている扉に近づくが返事はない。
「ねぇ、何があったの?」
ハーマイオニー「……。」
「私、あなたが泣き続けてるとしか知らないの。」
ハ「…ヒック…どうせ、私には友達なんていないのよ…。」
「そんなこと、誰に言われたのっ!?少なくとも私は、あなたを友達だと…いや、親友だと思ってるよ。」
ハ「アリス…」
「出てきて、一緒に食事に行こう?ハロウィンだから、豪華だよ。」
“ギィ…”
目を擦りながらハーマイオニーが出てきた。
ハ「アリス、ありがとう。」
「さ、行こう?」
2人が出口を向いた瞬間、異臭が鼻をつき、それと同時に嫌な影を見つけた。
「何、これ…」
影の先を見ると、自分たちの何倍もの大きさをした緑色の生き物が2人を見下ろしていた。
ハ「トロールだわ」
「これがトロール…」
2人で見ていると、トロールが棍棒を振り上げた。
「危ないっ!」
急いで2人で個室に飛び込む。
“ガシャーン”
「っつー……」
ハーマイオニーを庇うようにしていたアリスの左腕に木片が刺さった。
ハ「アリス、腕に…」
「これくらい、全然平気だよ。」
アリスが腕に刺さった木片を抜くと、随分と深く刺さっていたようで激痛がはしり、大量の血が流れ出した。
ハ「アリスっ!」
「だ、大丈夫…」
ハ「誰か、助けてっ!誰かっ!!」
ハリーとロンが駆け込んできた。
ハ「ハリー!」
ハリー「ハーマイオニー!と、アリス?!」
ハ「お願い、助けてっ!!」
ロ「おい!ウスノロ!」
ハリー「お前の敵は俺たちだ!」
ロンとハリーが必死にトロールの気を引くと、今度は2人に攻撃をしてきた。
ハリー「うわぁっ!」
攻撃は避けたが、ハリーはトロールに捕まってしまった。おまけにハリーの杖はトロールの鼻に突き刺さってしまっている。
「ハリー!」
ハリー「ロン、どうにかしろ!」
ロ「どうにか、って何を?!」
ハリー「何でもいい。早く!」
とりあえず、ロンは杖を構えた。
ハ「ビューン…ヒョイ、よ!」
ロ「“ウィンガーディアム・レヴィオーサ”」
ロンが呪文を唱えると、頭上高く振り上げられていた棍棒は手から抜け、そのままトロールの頭に落ちた。
“ゴンッ”
フラフラと数歩歩いた後、トロールは床に倒れた。
ロ「やった!」
ハ「これ…死んだの?」
ハリー「いや、多分気絶しただけだよ。」
ハリーはトロールを覗き込んで答えた。
すると、そこにマクゴナガル、クィレル、スネイプが駆け込んできた。
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