Love to...

□U
3ページ/6ページ






―夕食―


「(あれ?ハーマイオニーがいない…)」


いつもだとアリスより早く大広間に来ているはずのハーマイオニーが来ていないことに気付いたアリスは、近くを通りかかったネビルに小声で声をかけた。


「あ、ネビル。ハーマイオニー知らない?」

ネ「午後からトイレに閉じこもって、ずっと泣き続けてるらしいよ。」

「そっか…ありがとう。」

パ「アリス、どこに行くの?」

「ちよっと…トイレ。」

パ「そう。」


アリスは、大広間を出てトイレに向かった。


「ハーマイオニー?私よ、アリス。」


話し掛けながら、唯一閉まっている扉に近づくが返事はない。


「ねぇ、何があったの?」

ハーマイオニー「……。」

「私、あなたが泣き続けてるとしか知らないの。」

ハ「…ヒック…どうせ、私には友達なんていないのよ…。」

「そんなこと、誰に言われたのっ!?少なくとも私は、あなたを友達だと…いや、親友だと思ってるよ。」

ハ「アリス…」

「出てきて、一緒に食事に行こう?ハロウィンだから、豪華だよ。」


“ギィ…”


目を擦りながらハーマイオニーが出てきた。


ハ「アリス、ありがとう。」

「さ、行こう?」


2人が出口を向いた瞬間、異臭が鼻をつき、それと同時に嫌な影を見つけた。


「何、これ…」


影の先を見ると、自分たちの何倍もの大きさをした緑色の生き物が2人を見下ろしていた。


ハ「トロールだわ」

「これがトロール…」


2人で見ていると、トロールが棍棒を振り上げた。


「危ないっ!」


急いで2人で個室に飛び込む。


“ガシャーン”


「っつー……」


ハーマイオニーを庇うようにしていたアリスの左腕に木片が刺さった。


ハ「アリス、腕に…」

「これくらい、全然平気だよ。」


アリスが腕に刺さった木片を抜くと、随分と深く刺さっていたようで激痛がはしり、大量の血が流れ出した。


ハ「アリスっ!」

「だ、大丈夫…」

ハ「誰か、助けてっ!誰かっ!!」


ハリーとロンが駆け込んできた。


ハ「ハリー!」

ハリー「ハーマイオニー!と、アリス?!」

ハ「お願い、助けてっ!!」

ロ「おい!ウスノロ!」

ハリー「お前の敵は俺たちだ!」


ロンとハリーが必死にトロールの気を引くと、今度は2人に攻撃をしてきた。


ハリー「うわぁっ!」


攻撃は避けたが、ハリーはトロールに捕まってしまった。おまけにハリーの杖はトロールの鼻に突き刺さってしまっている。


「ハリー!」

ハリー「ロン、どうにかしろ!」

ロ「どうにか、って何を?!」

ハリー「何でもいい。早く!」


とりあえず、ロンは杖を構えた。


ハ「ビューン…ヒョイ、よ!」

ロ「“ウィンガーディアム・レヴィオーサ”」


ロンが呪文を唱えると、頭上高く振り上げられていた棍棒は手から抜け、そのままトロールの頭に落ちた。


“ゴンッ”


フラフラと数歩歩いた後、トロールは床に倒れた。


ロ「やった!」

ハ「これ…死んだの?」

ハリー「いや、多分気絶しただけだよ。」


ハリーはトロールを覗き込んで答えた。
すると、そこにマクゴナガル、クィレル、スネイプが駆け込んできた。










次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ