Love to...

□T、夏休み
3ページ/6ページ






ー数日後ー



漸くスネイプの仕事も片付き、2人はスピナーズエンドで残りの夏休みを過ごすことにした。


ス「今日は昼食後すぐにダイアゴン横丁に行き買い物をする。スピナーズエンドへ向かうのはその後だ。」

「わかった。…え、買い物?」

ス「あぁ、お前の来年度の学用品と、あとは足りない薬草の注文だ。」

「え、でも学用品って、何が必要かまだわかんないよ?」

ス「出発までに、マクゴナガルが学用品リストを渡しに来るだろう。」



―――……。



昼食後、ギリギリ間に合ったリストと、数着の着替え・日用品をつめた鞄を持ちアリスはスネイプの部屋に向かった。


「お父さん、準備できたよ。」

ス「リスト以外はそこに置け。先に家に送る。」

「はーい。」


指示された通りに鞄を置き、スネイプがかるく杖を降ると、一瞬で鞄は消えた。


ス「行くぞ。」

「今日は暖炉?」

ス「そろそろ1人でも使えるだろう?私は先に行く。くれぐれも発音はハッキリと、間違えないように。」

「はーい。」


アリスの返事を聞くとすぐにスネイプは暖炉から消えて行った。


「よし!」


アリスも粉を一掴み手にし、暖炉に入った。


「ダイアゴン横丁!」


そう叫んで粉を放すと、炎が燃え上がりアリスの姿は消えた。


「うわっ!」


勢いよく暖炉から吐き出されたアリスの視界は黒一色だった。


ス「大丈夫か?」

「ありがとう…。」


スネイプから離れながらローブについた埃をはらった。


ス「先に薬草を注文しに行くが、一緒に来るか?それとも、先に1人で教科書を買いに行くか?」

「んー…どうしようかな。」


アリスが悩んでいると、見知ったプラチナブロンドの髪をした2人の男の子が近付いてきた。


ドラコ「アリス?」

「あれ、ドラコにリーオ!こんなとこで、どうしたの?」

リーオ「買い物です。」

ド「さっき来年度の学用品リストが届いたんだ。」

リ「アリスさんこそ、どうしてここに?」

「私も同じよ。あ、そうだ!」


何を思いついたのか、アリスの目が活き活きと輝いた。


「ねぇ、私も一緒に行ってもいい?」

ド「あぁ、もちろん。」

「お父さん、私2人と買い物に行ってきてもいい?」

ス「かまわん。では、1時間後にアイスクリームパーラーで。」


そう言うと、買い物に必要な金額分の硬貨を渡し、スネイプは早足で街に消えていった。


ド「1時間か…よし、僕たちも急ごう。」


ドラコを中心に、はぐれないように手を繋ぎ3人も人混みへと足を踏み出した。


ド「まずは…本屋で教科書だな。」


本屋ではレジで店員にリストを見せると、すぐに裏から学年毎に束ねられた教科書を持ってきてくれた。


ド「今年はそんなに多くないんだな。」

「そうだね、よかった。」


支払いを済ませレジを後にしようとしたその時。


店員「あ、お待ちください、お客様。」


店員に呼び止められ、3人は振り向いた。


「何ですか?」

店員「こちらも、3年生の教科書になります。」


そう言って渡されたのは、何とも不思議な毛むくじゃらな本だった。


「ねぇ、ドラコ。このベルト、何だろうね?外しちゃダメなのかな?」

ド「さぁ、よくわかんないけど、少なくとも今は外さない方がいいと思う。」

「…そうだよね、うん。」


何か起こると面倒なので、とりあえずはドラコの意見に従いベルトは外さないことにした。


「次は、制服ね。」


教科書の入った紙袋を手に、洋服屋に向かって歩き出した。











次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ