無 限

□兄弟
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『好きって言葉、その意味を教えてくれたのは誰だっただろう?そう考えると今までの想いは脆く儚く、この澄み切った感情はもしかしたら酷く汚らわしくドス黒いものだったのかもしれない。そう思うと、僕は何だか可笑しくなって、笑った』(タイトル長っ)




健一×新二(黄色×桃)







「本当にお兄さんのことが大好きなのね」


ひそかに想いを寄せている谷口にそう言われて、何だか妙にその言葉が引っかかった。



確かにケンちゃんのことは昔から大好きで、もちろん今だってそれは変わらない

ケンちゃんはやさしくて、才能があって、ボールを追いかけている姿は本当にカッコ良くて…非の打ち所の無いとは、まさにこのこと


サッカーをしていた当時の俺が目標として尊敬していたのは、有名なプロサッカー選手でも無ければ偉大な監督でもなく、いつも目の前で素晴らしい結果と勇姿を見せてくれるケンちゃんだった



「…そうかな?」

そう聞くと、谷口はニコニコ笑いながら「うん」と答えてくれた











それから谷口が帰ったあとも、頭に浮かぶのは『意中の子が家に遊びに来てくれた』という一大スクープではなく、ケンちゃんのことばかり

普通好きな子から「○○のこと好きなんだね」って聞かれたら「違う違うっ!」と慌てて答えるはずなのに、相手がケンちゃんだったから、なぜか否定しようとは思わなかった




「………大好き、っていうのが当たり前だったし」


考えながらベッドに寝転んで寝返りをうつと、目に飛び込んだのは壁に飾られたケンちゃんの写真


頭の中を占めている人物が目に飛び込んでとっさに目を逸らす、だけどどこを向いても目に入るのはケンちゃんの姿

当たり前だ、この部屋には至るところにケンちゃんの写真を飾ってあるのだから、どこを向いてもその姿が目に入ってくる
だからといって目をつむったところ、頭のはさっきよりもケンちゃんのことでいっぱい



目を瞑っていても、目を開いても、ケンちゃんしか見えない





「…どうしちゃったんだろ、俺」

そう言って、最後の助けとなった枕に顔をうずめる


いつのまにか俺の顔は、谷口と二人っきりになった時よりも真っ赤になっていて

心臓も何倍も早く、ドクンドクンと高鳴っていた






つづく



***************
なんかもう、本当ごめんなさい←
いや、私の妄想範囲だったこんなことになってもいいかなとかおもいま(ry
好きな子に言われて初めて気づく、みたいな(乾いた笑い)

でも私は新二と若菜の恋を応援してます、絶賛支援中
ただ妄想の中ではケンちゃんとシンちゃんの兄弟の愛を押して(たひ)

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