お題

□佐助×幸村で10のお題
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甘味の食べすぎ

俺の自制心に感謝して




 嫌な予感はしていたんだ。
 大将が、「幸村、いつもがんばっておるな」と差し出した葛餅。
 旦那の部下が、「実家から送ってきたのでおすそ分けを」と渡した水饅頭。
 他国の使者が「真田殿は甘味がお好きと聞き及びましたので」と謙譲してきた生麩饅頭。
 その全てに、「生菓子ですのでなるべく早めに、できれば今日中に食べる方が良い」と注釈が付いてきたもんだから。

 旦那は大喜びで、「しょうがあるまいな、日持ちせぬものゆえの」と何度も俺に向かって繰り返し、いつもより多くの菓子を一度に食べる幸福に感謝していた。

 こういう暴挙を止めるのは、俺の役目だ。
・・・いや本来なら、んなこと忍の仕事じゃないけどさ。
なんかいつの間にか、旦那の生活全般の面倒まで見るのが自然になってて、ほんとどういうことなんだろうねぇ・・・。

 で、いつもの俺なら「いっぺんにこんなに食べたらダメでしょーが。真田隊皆で食べましょう」とか何とか、一気食いは止めるとこなんだけど。

 ・・・反則技をやりやがったよ、この人は。
 いや、本人は全く意識してないことだろうけどさ。
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