小説垂れ流し!
□嘘つきな夢見心地
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「ごちそうさま。」
今日のカレーは若干辛かったがなかなかうまかった。
目の前の赤月も俺もみちるも完食し、一息つくために水に手を伸ばした瞬間。
ガタン
「は?」
目の前の赤月が、俺の顔を凝視したまま顔を真っ赤にしていた。
ガタン、というのは水を倒した音だったらしい。
「あ、お、俺…」
物凄い勢いで椅子から立ち上がると猛ダッシュで食堂から去っていく。
…おかしい。
「ちっ、知佳くん?」
「どーしたんだろー、あれ。あ、もしかしてぇ、思徒がかっこよく見えたとか!」
「何をバカ…」
いや待て、…それだ。
俺はこぼれた水を一滴だけ舐めてみた。
異常な程甘ったるい味、苦味のある後味。
これは…間違いない…。
「…誰だ。」
「へ?」
「赤月の水に惚れ薬と媚薬の融合品を入れた大馬鹿は誰だ!!」