MIST
□MIST-1-
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部屋を出てロビーへ。
まずは…仲間を探すこと。パーティという、共に活動するグループを作ること。
小さい頃から冒険をしてみたいと思っていた。
たくさんの仲間と一緒に、ピンチを切り抜けて敵を倒すような、そんな冒険。
そんな冒険にラキは憧れていた。
とりあえず。
片っ端から声を掛けた。
「なぁ、俺とパーティ組んでくんない？」
シーフの道具をたくさん腰にぶら下げている、がっちりとした男の人。
「まだパーティ組んで無かったら俺と組まない？」
身軽な格好で、しかし背中には重そうなバトルアクスを担いでいる女の人。
……が、返事は同じだった。
皆、首を横に振るだけ。
それもそうだ。こんな大きなギルドに集まって情報交換している位だから、そこそこレベルの高い人たちばかりなのだろう。
勿論誰かとパーティを組んでいて。
「っくそー…」
さすがに疲れたラキはとりあえずギルドを出た。