世界はひとつ
□秘密計画
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紺那達が氷帝に通い始めてから一週間が経った。
暑い太陽の光が照り付ける朝、今日も氷帝学園のテニスコートでは部員達の気合いの入った声が響いていた。
紺那『はぁ、皆朝早くから頑張るねぇ』
玲奈『そりゃあ全国大会が近いからね』
寝起きが悪い紺那は朝早くからの練習はとても辛いのか、眉間にしわを寄せながら眠そうな目を擦っている。
そんな紺那の傍に居る玲奈は寝起きが良いのか、部員達のためにテキパキ働きながら喋っていた。
冬架『でもまさか、あたし達が来たこの世界がまだ全国大会前なんてね…』
そして冬架はいつでも眠そうにはしているが一応仕事はこなしている様子だ。
玲奈『そうだね。原作ではもう新連載をやってるのに…』
紺那『なんかさ、負けるって分かってるのにこうやって皆の頑張りを見るのは…』
檸『何が負けるの?』
玲奈『檸ちゃん…!』
一通り仕事をこなした3人は、部員の練習している姿を見ながら話していると、先程まで跡部と話していた筈の檸が3人の元に来ていた。
紺那『え!?いや、何でもない!』
檸『…そう?でも…』
冬架『それより跡部と何話してたの?』
檸『えへへ、まだ内緒!』
玲奈『(さすが冬架、上手く誤魔化せたみたい)』
焦る紺那と玲奈の姿にまだ何か言いた気な檸だったが、冬架の発した言葉で何とか気を逸らす事が出来たようだった。