混血の少女

□5話
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「そういえば、怪しまれないようにしてたから、日光を浴びるのは久しぶりだなぁ〜」
すみれは、グゥーと伸びをすると、スタスタと歩きだした。
「そういえば、バンパイアになたいとか言ってた子の名前は手紙に書いてあったスティーブでしょ・・・。じゃぁ・・・。そういえば、スティーブがダレンとか言ってたなぁ?じゃぁ、その子がショーに来てたもう1人の子かな?」
すみれはブツブツといいながら歩いている。
すると、いきなり、手を叩き大声を出した。
「そうかっ!あのバルコニーにいた子が、ダレンか!!」
すみれが大声を出したおかげで、ジロジロと怪しい目で見られている。
すみれは、いそいそとその場を走り去った。
「うぅ〜んでもまず、そのダレンをどうやって探そうかな?」
すみれは、さっき、怪しい目で見られたのにもかかわらず、またブツブツと何か言いながら歩いている。
「・・・。とりあえずどっか座ろ・・・。公園とかないかな?」
すみれはキョロキョロと公園を探すと、すぐに見つかった。
すみれはとりあえず、公園のブランコに座り、ボッーとしていた。
「ブランコ・・・。久しぶりだなぁ・・・。」
すみれは、またボーっとしていると少し先で、サッカーをしている子たちが目に入った。
「・・・・・。あ・・・。スティーブ・・・。」
すみれが、見ていた先には、スティーブがサッカーをしていたところだった。
「・・・。こうも早く見つかるとは・・・。」
すみれは、大きなため息をついた。
「で?ダレンはどこだ?」
すみれが、キョロキョロと探していると、足元にサッカーボールが転がってきた。
「やばっ!」
すみれは、立ち上がったけれど、遅かった。
「こんにちは!」
目の前には、スティーブがいた。
「こっ、こんにちは」(すみれ裏声)
「ねぇ、なんでそんな変なかっこうをしてるの?」
「私!小さい頃、顔に熱い油がかかっちゃって!それで、皮膚がただれちゃったの!だから、顔を隠してるだけだよ」(再びすみれ裏声)
「へぇ〜見せてよ!」
「やっ!やだよ!」(またすみれ裏声)
すみれが、そう言うと、また2人子供がきた。
「おいっ!アラン!トミー!この人の顔見たいとは思わないか?」
スティーブはニヤニヤと笑いながら、すみれを見た。
「わ、私!急いでるの!ダ、ダレンって子の家を探してるんだけど、知ってる?」
すみれは、ワタワタとしながら言った。
「あぁ?ダレン?なんでだ?」
「私、その子のお母さんと文通してるの!それで、その子のお母さんがよくダレンって子の自慢話を書いてたから!それで、今日その家に招待されたのっ!」
すみれは、ワタワタと適当な設定を作って早口で説明した。
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