師弟愛

□花見
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「ねぇ!クレプスリー!あのピンク色の花はなに?」
「あれは、桜という花だ」
今ダレンとクレプスリーは日本に来ている。
「きれーだね♪」
「そうだな」
クレプスリーはフッと鼻で笑うように答えた。
その時、桜の花びらが一枚落ちてきた。
ダレンはそれを空中でキャッチした。
「クレプスリー!見てみて!花びら!きれーだよ!」
ダレンはニコニコと笑いながら、クレプスリーに近づく。
「そうだ!今夜は花見でもするか!」
「花見?」
日本に来たことの無いダレンが不思議に思う事もしかたないだろう。
クレプスリーは、そう思うとダレンに自動販売機で、飲み物を買ってくるように言った。
「クレプスリーは何がいい?」
「うむ・・・。ダレンに任せる」
「分かった!じゃぁ買ってくるね♪」
ダレンはそう言うと、自販機のところまで、走って行った。
「何にしよーかな?」
ダレンはじっと自販機を見つめる。
「よし!決めた!」
ダレンは飲み物を2つ選ぶと走ってクレプスリーの所に行った。
「クレプスリー!買ってきたよ!」
「あぁ、ありがとう」
「クレプスリーはコーヒーでよかった?」
「あぁ、かまわん。さぁ、あそこにベンチがあるから、そこに行くぞ」「うん!」
ダレンとクレプスリーはベンチの所に向かい、座った。
「本当にきれーだね!」
「うむ、そういえばダレンは何を選んだんだ?」
「ん?オレンジジュースだよ。そういえば、クレプスリーはよくコーヒーを飲んでるけど、苦くないの?」
「苦くないぞ?」
「ふぅ〜ん・・・。じゃぁ、僕のも1口あげるから1口ちょうだい!」
「あぁ、いいぞ」
クレプスリーとダレンは交換して飲んだ。
「・・・。やっぱ苦い・・・。」
「そうか?」
ダレンはコーヒーをクレプスリーに返しオレンジジュースを受け取った。
「子供には、少し早いのかもな」
「また、子供あつかいするぅ!」
ダレンは頬をふくらまして、クレプスリーに向き合った。
すると、クレプスリーは、苦笑しながら、悪かったとつけたした。
「さて、ダレン!そろそろ行くとしよう!」
「うん!また花見しようね!」
「あぁ、そうだな」
クレプスリーはダレンを背負いフリットをして、夜の闇の中へ消えた。
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