NOVEL

□★舞姫〜青海波〜
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後白河法皇50才祝賀の会において維盛は舞を舞うことになった。
幼い頃、体が弱く嫡男としてではなく、姫として育てられた。そんな自分がようやく平家宗家の嫡男として舞を披露できるのは嬉しいことなのだが、さすがに緊張していた。

でも一番ドキドキする訳はもちろんわかっている。

法皇様より誰より。
彼が見ている。
殿上人はほとんど出席だし、彼が見に来ることも知ってる。

見られると思うだけで。
維盛の心臓がキュッと痛む。
手が。
足が……震えて止まらない。


その時―――。
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