NOVEL

□★紅の恋の花
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紅の恋の花


 しゅうかいどう【秋海棠】 自然を愛す、恋の悩み、片思い、未熟。



「維盛!秋海棠が咲いたよ〜」
 教経が、秋海棠を手に入ってくる。
「はい。あげる!」
 いくつになっても、無邪気な顔で維盛を優しく見つめている。
「秋海棠って、可愛いよね」
「いらない」
「何で?」
「嫌いだ。秋海棠なんて……」
 教経。
 お前、この花の花言葉を知っていて言っているのか?
 維盛の目は悲しみで一杯になっていた。
 でも、というか、もちろん教経は気づかないわけで……。
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