NOVEL
□★紅の恋の花
1ページ/6ページ
紅の恋の花
しゅうかいどう【秋海棠】 自然を愛す、恋の悩み、片思い、未熟。
「維盛!秋海棠が咲いたよ〜」
教経が、秋海棠を手に入ってくる。
「はい。あげる!」
いくつになっても、無邪気な顔で維盛を優しく見つめている。
「秋海棠って、可愛いよね」
「いらない」
「何で?」
「嫌いだ。秋海棠なんて……」
教経。
お前、この花の花言葉を知っていて言っているのか?
維盛の目は悲しみで一杯になっていた。
でも、というか、もちろん教経は気づかないわけで……。