アンコ詰め合わせ
□恐怖はすぐ側に。3
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ドロドロした凍りつくような空気があたりに密集する。
【ザバ――ッ】
『も、申し訳ございませんでした。』
すっかり血の気の引いた顔で、チーズを湯船から上げるアンパンマン。
一瞬の事だったので、特にチーズにダメージはないようだ。
『全く。ホントいい加減にしてよ!?
もしチーズが湯船で溺れでもしたら、町での評判悪くなるでしょ!?』
『……評判悪くならない程度ならいいのか?』
『私に迷惑がかからなければいいわ。』
そのセリフを聞いたチーズは自分の未来に恐怖し、青ざめてガタガタと震えた。
『ホラァ!!いつまでも洗っているからチーズ寒がってんじゃないっ!!!』
『いや、たぶんこれは怯えて…』
『言い訳無用!!もういい、私がするわ!!動物虐待するような男は退いて!!!!』
さながらオバタリアン(古っ)のように、アンパンマンをグイグイと外へと押し出すバタ子。
『…………なんかムカつくけど、まぁいいか。ところでメロンパンナは?』