アンコ詰め合わせ

□恐怖はすぐ側に。2
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時は経って昼下がり。
すっかり雨も上がりぬかるんだ地面を踏みしめながら、バタ子に呼び出された面々が、パン工場の前に集結する。


『……何この臭い。』

パン工場の周囲には、目にしみるような強烈な臭いが充満していた。


『…これはひどい。』

『ガスマスク必要なんじゃね?』

『…とりあえず中に入るか。』

皆それぞれ臭いに耐えながら、パン工場へと入ってゆく。


ドアを開けると、ジャムがよくパン生地を練っている、あのかまどのある部屋が広がる。
しかし、そこには人影はない。


『おかしいなぁ〜?ホームパーティーって聞いていたから、ここでやると思ってたんだけど…うっ臭……』

パン工場の中はシンと静まり返っていた。
いつも響いている、バタ子の罵声もメロンパンナの可愛い声も、全く聞こえない。
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