大盛アンパンセット

□節分
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いつの間にか、その兄弟の手にはありとあらゆる武器が握られていた。
鎖、ナックル、釘バット、得体の知れない器具……
あきらかに正義のヒーローとは程遠いモノまである。


『えっ……ちょ、まっ…』

うろたえる鬼。
しかし時すでに遅し。それから数分後、鬼に扮した変態の断末魔が響いた。


『さて。鬼も退治した事だし帰ろうか。』

一仕事終えたかのように汗を拭うアン。

『え〜!?鬼が一匹いたんだよぉ?三十匹はいるかもって思わなきゃ☆』

鬼はゴキブリか。

『一匹で充分だって!!残りは他の奴にまかせて、コタツでミカン食おうぜ〜?』

『いくの!!☆』


なぜそこまで鬼退治にこだわるのかはわからないが、メロンは頑固だ。
くそう…気の済むまで付き合うしかないのか…。
アンは恨みがましそうにギロリと鬼(であった残骸)を睨むと、


『ショクパンのくせに余計な事してんじゃねぇよこの変態っ』

【ゴッッ】


頸椎(人体急所)に強烈な一発を食らわした。


『ショクパン??☆』

『何でもないんだメロン。さぁ行こうか』



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