アンパンセット
□黒雪…姫?
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『黒雪姫!!早くいらっしゃい!!母が直々に髪を結わえてあけますから』
『だまれ貴様は父だ。
そして俺は王子だ!!ドレスはいらん!!服を返せ!!っていうか斧を振り回しながら追いかけるなっ!!!!』
『あらあら…姫がそんな言葉使いをして!!はしたないですよ。』
『だから俺様は男だっっ!!!!毎回毎回いいかげんにしやがれっ!!!!』
『あきらめなさい、黒雪姫。女が欲しかったのに男として生まれてきた貴方が悪いのよ!!』
国王は完全な屁理屈と、コテコテの化粧で黒雪姫にせめよります。
『さぁ〜〜次はどのドレスにしましょうかぁ〜〜????』
『きしょいっっ!!!!!!』
【ゴキン】
これが日常茶飯事。
国は平和でした。
――――。
そしてある日。
王様は代々王家に伝わる魔法の鏡の前にいました。
『鏡よ鏡よ……
黒雪は私の希望通り美しい姫になるかしら?』
すると鏡(ショク)は答えます。