アンパンセット
□バタ子の恋人
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『ああぁ〜……っ!!これが泣いていられないでかぁぁ〜〜〜っっ』
『…はぁ?何悔しがってんだよ?』
『そういえばジャムおじさんっ☆あの瓶の中の水ってなんなの?』
『そういえば…何なんだ?あの水。』
そう言いながらチラリ
とバタ子とキッドの方を見るアンパンマン。
二人は見つめ合ったまま動かない。
視線を戻すと
『ヌオォォォ〜……ウッウッ』
未だ泣き続ける老人。
『(うぜぇ……)』
『ねぇジャムおじさ〜ん☆泣いてないで説明してよぉ〜』
『うぁぁ〜〜〜ぐふっぐふっ』
『じじぃ……そろそろ泣き止まないと、ひでぇぜ?』
アンの右手にはしっかりと、メリケンサックがはめられている。
『スミマセン。チャント説明シマス…』
涙と鼻水でベトベトになっているジャムの顔は、急速に青ざめていった。
『実は……あの水は惚れ薬なんじゃよ……』
『はぁっ!!!??惚れ薬ぃぃぃっ!!!!????』
『そう…薬をかぶって最初に見た人に惚れるんじゃ……』