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□立海が幸真みれ(雪まみれ)
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赤也の服はまだ乾いていないので、俺の服の上にセーターとコートを着込ませ家を出た。




「来るときは気づかなかったんですけど、雪って眩しいッスよね〜」

「曇っているからな、白は目立つな」

「目がチカチカするッス」

「昔の歌に、夏は蛍の光で、冬は雪の明かりで勉強をするという意味の歌詞がある。それほど明るいということだな」

「俺だったら雪があったら勉強なんかしずに遊んじゃいますけどね」

「雪がなくても遊ぶだろう、お前は」

「アハハ」

笑いごとではないのだかな、お前の場合



「雪けっこー積もりましたけど、この道は一番乗りじゃなかったですね」

「この時間なら誰かが歩いていても不思議じゃない」

「なんか足跡があると萎えるッスよね〜…ねぇ、この足跡一直線に続いてるし、後追ってみません?」

「そんな趣味の悪いことをするな」

「いーじゃないッスか、なんか面白い場所に出るかもしれないですし」

赤也に手を引かれるまま、俺たちは足跡の主が向かったと思われる場所へ足を進めた




「…こんなに早く最終地点に着くとは思いませんでした」

「そして来なければよかったと思ったのも事実。しかしそれも遅し」

「あれ〜蓮二!!ついでに赤也。部活前にこんなとこで会うなんて、奇遇だね★」

(悪夢だっ)

「あぁ、奇遇だな。お前こそ、部活前にこんなとこで何をしている?」

「ん?ゆきあそびだよ、だってこんな素晴らしいんだ!!是非有効活用しなくちゃ」

「それで出来たのがこの雪だるまか、しかし、ここまでくるのに足跡が二人分あったのだが…」

「あぁ、このゆきだるまが歩いたんじゃないかなぁ?」

「この雪だるまがか?」

「チッチッチ、『幸だる真』だよ」

「なんスか、それ」

「せ、精市…まさかとは思うが、そ…その雪だるまは…」


《幸村ーーー!!寒い!!寒いぞ!!出してくれーーー!!》

「クス、この程度で弱音をはくなんて、たるんでるゾ★」

「なぜ乾布摩擦中にこんなところへ連れ出されて雪まみれにならねばならんのだ!?」

「チッチッチ、真田、そこは『幸真みれ』と言ってくれた方が嬉しいな…」

「精市…一応聞くが、コレはなんだ?」

「題して、『幸村精市作雪だるま真田一号』略して『幸だる真』さ★」

「へぇ〜幸村部長器用ッスね、コレ真田副部長がモデルなんスか。叫び声まで副部長そっくり」

わかっていない…

赤也はコレが弦一郎だと分かっていない!!

…ならば知らないままでいた方が幸せだろう。

「精市…そろそろ時間だ。俺たちは一度家へ帰る。また部活で」

「そうかい?せっかくこれから『幸だる真』の改造をしようと思ったのに…時間ならしょうがないか」

「あぁ、幸だる真によろしく。それと、弦一郎にちゃんと部活に来るように言っておいてくれ。あと風邪引かないようにと」

「自分で言えばいいじゃないか。まぁ会えば言っておくよ」



その日、真田弦一郎は39℃の熱と鼻水を出しながら学校の校門で倒れていた。乾布摩擦の格好のままで…





end←強制終了

もぅ訳わかんないです。赤柳を書こうとしたらこうなりました、どこが赤柳!?的な感じで
ゆきだるまを変換したら『幸だるま』になったのが事の始まり…いえ、私の地域で初雪が降ったので雪に因んだ赤柳ほのぼの系を書こうと思ったんです、雪→幸(笑)
スミマセン変なこと考えて
読んでくださりありがとうございました。
ホントは28やブンジャも書きたかったんです、希望があれば別verで書いてみたいです。雪ネタ
あと、真田をいじってみたのですが…
真田って、他の誰よりもいじりやすいですよね(笑)
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