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□眼鏡萌え
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今日授業中に、白石が黒いフレームの眼鏡をかけてきた。

「伊達眼鏡やで〜」って言いながら眼鏡を弄んでたらクラスの女子が、「眼鏡萌えや〜Vv」って叫び始めた。

けど眼鏡萌えってなんや?

前に侑士が言うてたな、「俺が眼鏡かけとんのは世界中の人々が俺に眼鏡萌えを求めとるからや!!」とかなんとか。

それにあいつ前俺ん家来た時に眼鏡かけた自前のフィギュア持ってきて「眼鏡萌えや!!」とか言うてたなそういえば。

言っとる意味は分からんかったけどキモい事だけはよー分かったで。ぶっちゃけあんな奴といとこやなんて世も末やなオイ



「なぁ白石、眼鏡萌え…ってなんなん?」

未だにキャーキャー騒いどる女に見つからんように小さな声で聞いた。

なんか知らんけど自分だけ知らんのって悔しいねん!!

「なんやぁ?オタッキングな知り合いがおる癖にんなことも知らんのかいな。せやからお前は謙也なんや」

「なんで謙也馬鹿にされなあかんねん。なんや、眼鏡かけとることが眼鏡萌えなんかい」

そう言ったら白石はあからさまに嫌な顔をした。

「お前ホンマ馬鹿やな。眼鏡かけたヤツ全員が眼鏡萌えなら眼鏡萌えっちゅー言葉は存在しとらんわアホ」

白石はこれ見よがしに眼鏡をクイッと上げた。

なんやねん!!

俺が知らんのをえーことに自慢しくさって!!

「例えばなぁ…」

白石は周りをキョロキョロ見始めた。

「あの先公見てみ」

今は数学で、眼鏡をかけた少しハゲた中年の先公が授業をしている。

「アレ見てどー思う?」

「どうて、別に」

「なんか、カッコいー!!とか、カワイー!!とか、イケてるー!!とか」

「イケてるて(汗)てか、アレにんなこと思ったらキモいやろ」

「せやろ?やからそーゆーのは眼鏡萌えに入らんのや」

意味分からんわ

「眼鏡をかけるとエクスタシー!!ってなる人が眼鏡萌えなんやVv」

いやまったくもって意味分からんわ

「まぁ俺の場合は元がいいからなぁ」

「つーかお前説明下手くそやなぁ」

「やかましわぁ!!」

「おーいソコ、さっきから五月蝿いで〜」

「先生の眼鏡が似合っとらんのが悪いんやで」

「なんやと!!これ見よがしにオシャレ眼鏡なんぞ付けてきよって!!」

「へへ〜ん、悔しかったら真似してみぃ」

「不要物は没収や」

「ひどっ!!眼鏡没収とか聞いたことあらへんで!!せやったら先生の眼鏡も没収や!!」

「俺のんは不要物とちゃうもん!!」

「もんてなんや!!きしょいわ!!」

「コラッ!!先生に口答えすなやっ」

…結局なんなんや
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