短編
□仲良し
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いつまでも仲良しでいようね、って言われてすげー嬉しかったんだ。
一番の友達、それがお前に一番近い場所だって思ったから。オレはこの蕩けるような笑顔を一番近くで見てられる、そう思って嬉しくて、幸せで。
でも、なんか胸が苦しかったんだ。
屋上で昼飯を食べる。食べるのが遅いからって一生懸命メシ食ってるツナがひどく可愛くて思わず顔が緩む。そんなオレを見て獄寺はアホ面だって言ってオレに攻撃を仕掛けて来て、ツナは慌てて獄寺を止めてて、オレは相変わらずアホ面で。
普段と変わらない光景。幸せな日常。
「あっ!」
ツナの表情が一気に甘く変わる。口には出さないが、視線の先にはヒバリが歩いていた。見つめられてることに気付いたのか、ヒバリがこっちを見て、そして
ツナを見て柔らかく、微笑んでみせた。
――ツキン
胸が痛んで、やっと気付いた。
ああ、オレ、ツナのこと好きだったんだ。
幸せそうに微笑む君との微妙な距離。
……・………・…
仲良し
…・……・………
オレは君の一番には、なれない。
end