銀魂短編

□歩きだす恋
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「タマぁ〜タマぁ〜」

私の愛猫、タマがいなくなってから一週間。

毎日こうして探してるんだけど、見つからなくて………


「タマぁ〜……疲れたー…」

私は近くの公園のベンチによたよたと近寄り、力が抜けたように座った

「あぁーもうタマぁ〜どこにいるのよー…」


に゙ゃーあ

「!!」

今のは…タマの声!?

そうよ、あんなお下品な鳴き方すんのタマくらいだもん!


「タマ!?どこにいるの!?」

に゙ゃーあ

「……あっ」

いた!!!


「いた………けど………」

黒い服に包まれた人に抱き抱えられている……………

アレ、真選組の隊服……だよね……


手遅れ……!?
タマ、保護施設に入れられちゃうの!?

取り返しに行きたいけど、警察こわい…!


「に゙ゃーあ!」

「っきゃあ!…タマ…!?」

なんか、タマの方からこっちに来てくれた!

「こっ、こら猫!他人に迷惑かけちゃあ駄目だろ…」

うわああああ警察の人まで来たあああ

「ごっ、ごめんなさい……」

「えっ?」

「これ、私の猫なんです………ごめんなさい…………」

消え失せるような小さな声で、私はその警察に謝った。

「…あ、君の猫だったの?いやー良かったあ、これから保護施設に持っていくところだったんだよ」

「っ!!」

さらりと言うなこの人…!

「ま、飼い主みつかってよかったよ、ね、猫ちゃん〜」

その人はニッコリと優しく笑ってタマを撫でた。

この人、怖いけど、優しいのかな。

「名前なんて言うの?」

「タマです」

「あ、いや…猫の名前じゃなくて、君の名前。迷い猫の書類書かなきゃなんないから。」

「あ、ああ…」


恥ずかしいなあ私。
顔を赤らめながら私は名前を教えて、その人は笑顔で手帳に書き込んだ。

「杏奈ちゃん…ね。わかった。俺は山崎退です」

「え?あ…はい」


「覚えててね、今度から話しかけるかもしんないから」

「え」

「ふふ、君のことはずっと前から知ってたんだよ」

「えええええ?」

「話すキッカケができて良かったよ!」

「え、ちょ、ええええええええええ!?」



その人は、頬を赤らめながら本当に嬉しそうな笑顔で帰って行った。




なんなの、あの人……?




………でも、あの笑顔を忘れるなんて私には無理だろうから、覚えててやろうかな



ね、山崎退さん…?

あれ、山林さんだっけ?









歩きだす恋
(それはもう、とてもゆっくりと歩きだした)









…………………・
あとがき

ひゃっほいリク受けてからどんだけ遅れてんの私!!
遅れてごめんよ杏奈!
なのにこのリクエストから掛け離れた内容は一体……
意気投合してねえしっちゅう話だよね(泣)
あの、返品可なんで!
これからもよろしく^^

杏奈のみフリーです!

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