TWO!

□TWO!7
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「はい、万事屋です」

『もしもし? 拙者、拙者だけど』

「は?」


 掃除をしている時にかかってきた電話。

 拙者、と言われてもなあ。

 ためしに「銀ちゃん?」と聞くと、「そう、銀ちゃんでござる」と答えられた。

 ……変な口調。それに声も違う。


「実はたった今 人乗ってるかごはねちゃって、ヤバいんでござる」

「ええええええ!! ななっ何やってるのォォォォオ!」

「どうしよう、俺このままじゃムショ行きでござるよー」


 おいおいと嘆く銀ちゃん。

 それに焦りを感じた私は、「どうすればいいの?!」と尋ねた。

 もし誰かそれで死んでいたら、と思うとぞっとする。

 すると銀ちゃんは指定した銀行口座に金を振り込めと言い出した。

 どうやらそれで解決する、とかなんとか。

 でも、それだけじゃいけないでしょう。


「わかった、あと病院は?」

「え?」

「病院だよ、その人が入院してる病院」


 はじめは色々なカラクリがあって恐かったけど、銀ちゃんの糖尿病のせいで通う事になり、今は慣れる事ができた。

 紙を片手に聞くと、銀ちゃんは歯切れ悪く「あー、」と病院名を告げる。

 素早く記入して、電話番号も聞いた。

 ぎこちなかったけどなんとか聞き逃さないように数字を書いていく。

 そして電話を切った後の私は、久々に素早かったと思う。









拙者拙者詐欺やってみたかったの巻
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