TWO!

□TWO!7
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 ぜってーお前だけじゃ無理、と銀ちゃんに嫌な太鼓判を押されてしまった。

 大丈夫だよ、スーパーに行くくらい。

「いつも行ってるけど、何もないよ」

「そりゃお前、俺というボディーガードがいるからだろ。いいから待ってろ、すぐ戻ってくらァ」

「ううん、駄目。帰ってきた時に夕飯を用意しておきたいからね」


 銀ちゃん達はこれからお仕事。なんでも犬を捜しに行くんだとか。

 夕方だというのに、どうやら万事屋には営業時間というものがないようで。

 だからきっと疲れて帰ってくる頃に、「お疲れ様」ってご飯を準備しておきたい。

 けれど心配性の銀ちゃんは、私が一人で外出する事を良しと思ってない。

 うーん、なんだろう。もしかして今度は私が子供扱いされてないかしら。


「大丈夫だから、本当に!」

「お前の古い脳みそじゃ考えつかんような手口で襲ってくる男もいるんだよ、いい加減自覚しやがれ」

「ふっ、古い脳みそ言うなー!」


 ついでに、脳みそに古い新しいはありません、と付け足す。埃まみれになった脳みそなんてやだやだ。

 銀ちゃんはそんな私を見下ろして、ため息をつく。

 神楽ちゃんと新八君は玄関を出ようとしていた。


「あのなァ、もしお前になんかあったら………」

「あったら?」

「………ったら……あー、なんだ。アレだ、依頼主」

「へっ?」

「だから、お前を引き取りに来る依頼主に苦情言われるかもしんねーだろ」


 その一言に、なんだか、重しをのっけられたように心臓が苦しくなる。

 そうだ。そうなんだ、私は万事屋のメンバーじゃなくて、ただの依頼主の。

 急に静かになった私を不審に思ったのか、「名無しさん?」と顔をのぞき込んでくる。

 それに笑顔を取り繕って、そうだね、と賛成した。


「そういえば私、いつここを去るかわかんない身だもんね。そう簡単に出歩いて、もし銀ちゃん達の迷惑になったら駄目だったんだ」

「…………そうだよ。だからここにいろ、わかったな」


 結局私は逆らえずに、万事屋に留まる事になった。

 しょうがない、よね。だって私、置いてもらってる身だもん。





 
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