other…

□EGOIST...(甘っ。ver.)
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「なあ、その香水なんてーの?」

名前。
直江のつけてる香水の名前。
ちょっと気になったから聞いてみただけだったのに。


――くそッ。きいたのがまずかった〜〜…。






1.


「待っ、バカやめ…ろ、直江っ」

背中越しにまわされた両腕。
手が、胸や下腹でヒワイにうごめく。

「ゃ…め、」

「なぜですか……?」

――ってオマエ、

「オレ、明日ガッコーある…っ、」

「ああ。そういえばあなた、学生でしたっけね」

でしたっけね、と言うとぼけた口調とは裏腹に、
直江の手は着実に的確にオレのカラダに火をつけはじめていた。

ヤバイ。
ヤバイって。

「直江!」

絡みつく腕をのけようと試みながら必死の抵抗。

「オ、オレ、宿題やってねーしッ」

「いつもしてないでしょう」

うっ。

「あ、明日の水泳の準備しなきゃなんねーしッ」

「――水泳…?」

お。止まった。よしっ、

「そ、明日の体育、水泳なんだッ」

海パンとか、タオルとか、準備しなきゃなんねーだろ? な?
動きを止めた直江に勢いづき言ってみたが。

「高耶さん……」

「っ、」

耳元で。
ささやくようにあの低音ボイス――

な、なんだよ…。イヤな予感がする。
そろそろと首をめぐらせると、げっ、直江はニヤリと笑んだ。
そのまわりに不穏な陽炎が見えるようだ。

「高耶さん……離しませんよ。私の、気の済むまで…ね」

「ちょッ、なおえっ、ほんとマジでやめ」

ろ……て、―――ダメだ。



   絶

    体

  絶

   命

   :
   :





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