other…

□鬼……!!
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松本の繁華街にあるとある居酒屋。
その座敷で、奇妙な組み合わせに見える4人組が盛り上がっていた。
いや、盛り上がっているのは正確には3人か。

悪ぶってるふうが「カッコかわいい」、目ヂカラの強い男子高校生。
モデル並の容姿をさくっと裏切る、とんでもなく陽気で口の達者な青年。
おそらくいちばん呑んでるであろう、元気ハツラツ美女。
そしてただひとり烏龍茶参加の、黒服の落ち着いた雰囲気のイイ男。

そう、ようやく今生で顔をそろえた上杉の夜叉衆――
仰木高耶、千秋修平、門脇綾子、橘義明――だ。(約一名いまだ不明)



さて、今日集まった主旨はたしか「次の調査に向けての打ち合わせ」だったのだが……。
いつしかただの飲み会となっていた。
もちろん高耶は未成年なので、はじめは直江も「あなたは駄目ですよ」
と制止していたのだ(千秋も未成年だがそこらへんはどうでもいいらしい)。
しかしガンガン酒をすすめるカラミ上戸(じょうご)な綾子を止めることまではできず……
結果、そろいもそろって立派な酔っぱらいの出来上がりだ。

(まあ、楽しんでいるようだからよしとするか)

保護者的な立場の直江としては、
やれやれと思いつつもそんな彼らの様子がほほえましかった。
そして宴もたけなわ。
ラストオーダーの時間も過ぎたので先に会計を、と座を外したほんの5分ほどの隙に。

そこは戦場と化していた。






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