銀魂

□虐め
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虐め






今日はいろいろと大変だった…
一日局長とかいって変な女が来たと思ったら婦女誘拐事件に巻き込まれやがって、しかも真撰組のイメージはもっと悪くなったし…

そんな事を考えながら廊下を歩いてたら近藤さんに呼ばれた。


「総悟、お前に頼みたい事がある。」
「なんでサァ?」
改まって頼んでくるから何かと思いきや、
「真撰組はもう本当にぎりぎりなんだ!お前の悪ぢ…じゃない、知恵でどうにかしてくれぇ!!」
なんて頼まれた。
その瞬間に俺はいいことを思い付いた。
「近藤さんの頼みを俺が断る訳ねぇだろぃ!」
「そうか!やってくれるか!」
「勿論でサァ!」
「じゃあ頼んだぞ。」その言葉を聞きながら俺は局長室を後にした。





□■□■□■□■□■
あの後俺は一度部屋に戻り真撰組のイメージアッブの為の道具を用意した。

その後俺が来たのは鬼の副長と恐れられている、土方の部屋。

「土方さん、入りやすぜェ!」
そういって扉を勢いよく開け放ち中を見ると土方さんは財務処理をしていた。
俺はズカズカと部屋に入っていくと土方さんの向に座った。
土方さんは俺を気にする事なく書類を処理している。

「土方さん、俺ァ近藤さんに頼まれて真撰組のイメージアップをしやす。」
「それで?」
土方さんは筆を止める事なく聞いて来た。

「俺ァ考えた結果、全ての原因が鬼の副長にあると考えやした。」
土方さんは驚いたようで、筆を置いて顔を上げた。
「イヤイヤイヤ、半分はお前だろ!」
「何を言ってやがるんでィ!!キレ安い副長!市民を差し置いてパトカーで逃げる副長!男だらけでムサイ!三拍子そろってるじゃぁねェですかぃ!!」
思い当たる節が多いらしくポーカーフェイスを装っているが、汗が滲んでいる。
「最後の男だらけは俺だけの問題じゃねェんじゃ…」

「そこで俺ァ考えやした!」

「何をだ?ってゆーか人の話し聞いてるか?」

「題して!真撰組、女装大作戦!!」
「………。」
土方さん、今目茶苦茶おもしれェ顔してやすぜ(笑)
「それじゃあ、これに着替えて下せェ。」
といって俺は土方さんに紙袋を渡した。
「まてぇ!なんで俺なんだよ!お前でもいいだろ!」
「何言ってるんですかィ!真撰組のリーダー各がやらなきゃ意味がねェだろィ!土方さんがやらねぇなら近藤さんがやるしかねェだろぉが!あんたは近藤さんにそんな事をやらせる気かぃ??」
近藤さんの名前を出せば土方さんはやらざるを負えない。





「できやしたぜ!」
普段の恰好で女物の着物は流石に…だから、メイクをする事になったから、俺がやった。
「土方さん、鏡ですぜ」
土方さんは鏡を覗きこんだ…
「なっ………」
「どうしやした?」
「最悪だ…」
自分では上出来だった。だから土方さんの最悪だ、の意味を理解するまでに時間がかかった。土方さんの顔を見るまでは気付かなかった。
その時の土方さんの顔は真っ赤で…。
「土方さん、普段の男前はどこにいったんでしょうねェ。ここにいるのは美しい御婦人でさぁ!」
「テメェ、総悟!」
「なんでサァ?速く近藤さんの所にいきやしょう!」
「……っ」
土方さんは真っ赤になりながら立ち上がった、その姿はどんな女性よりも美しかった。
赤い着物を纏い、化粧を施された顔にうっすらと色づく頬。

「土方さん、綺麗でさぁ…」

俺が一人妖艶な笑みを浮かべながら呟いた事を土方さんは知らない…










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