刹那主義
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巻物右手にアジトに帰る途中だった。突然サソリさんが休憩をしたいと脅し始めたので、命の危険を感じた私とデイダラは近くの団子屋に寄ることにした。
いい年して…しかも何もしていないのに休憩したいだなんて図々しい、なんて思っていた私の気持ちがサソリさんにバレたらしい。睨まれました…見てないふりしたけど。
店に到着するとサソリさんとデイダラは先に椅子に腰掛け、私は団子を注文するために店の中に入る。こういうのはいつも何故か私の仕事なんだよね。いつもどうり団子を注文して、二人のもとに戻ったら…あの二人喧嘩を始めていた。喧嘩をするのまでいつも通りとは。
「おい旦那、なんで旦那がヒカリの隣に座るんだよ。オイラの隣はヒカリって決めてんだよ、うん。」
「はぁ、何言ってんだ。別に俺がどこに座ろうと勝手だろ。文句あるならテメェが動けばいいだろ。」
「旦那のためにオイラが動くなんて嫌だからな、うん。そもそも旦那クグツなのに団子食うのかよ。」
「クグツだからこそ食べるんだろ。これだから餓鬼は…」
「いや意味わかんねぇし、それにオイラは餓鬼じゃねぇ!!うん!!」
『…くだらなっ。』
うん、喧嘩の理由がくだらなすぎるよお二人さん。
『…!!』
呆れて団子を食べながら二人の喧嘩を見てた私。二本目の団子に手を伸ばそうとしたその時だった。遠くでいくつかのチャクラの塊がスッと去っていくのを感じた。
デイダラとサソリさんも気づいているだろうと二人に視線を移すとまだ喧嘩をしている。
え〜完全に聞いてませんこの人たち。子供のような喧嘩に夢中でもしかして気づいていない?あ、この二人…感知タイプじゃないのか?だから気づかなかったのかな。っと言っても私も純粋な感知タイプじゃないんだけどね。でも今度アジトに帰ったら修行しておこう、この二人じゃ…不安だ。
二人のことは放っておいて、私はさっき感じたチャクラの後を追うことにした。
…
したんだけどね、何?この森今から爆発パーティーでもするわけ?至る所にトラップ、トラップ…。なんか血のにおいがするな〜とは思っていたけど、どこかで誰か喧嘩でもしてるんだろうなって、あまり気にはしていなかった。
そしたらふと目に映った木に起爆札が貼られているのが見えた。
『結界方陣、か〜。』
誰が作ったのかは知らないけど、この結界に私は不満だ。だって起爆札が威力弱いものだし、作りが雑だし…よし、私が修正を加えておいてあげよう。ちょうど改良したばかりの起爆札を持ってるし、ついでに最新作の結界も試しにつくっておこう。
仕掛けてあったトラップを解除しながら新たなトラップ作りを行っていると、どこかで爆発がおきた気がした。いや、確実に起きている、私が爆発パーティーを見逃すはずがない。
『ついに始まったのかな爆発パーティー!!』
ワクワクする気持ちを抑えて爆発のした方向に顔を向ける。そこには数人忍がいるみたいで今戦闘中みたいだ。…あ、なんか久しぶりに忍らしいことしてるな。
一応忍具の確認をして…あ、デイダラとサソリさんは…まぁいいや。喧嘩が収まるまで放置しておこう。今はあの二人より爆発パーティーが先だ!!!
("百眼"!!…?)
(ネジどうした?)
(いや、今何か別のチャクラを感じた気がしたが…気のせいみたいだ。だが奴らは捕らえた。)
(よっしゃ、サスケは絶対連れ戻す!!)
2010,09,13