三国無双短編夢

残念ながらべた惚れ
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はじめてみた時思ったんだ
この人しかいないってね
いわゆる一目惚れってやつかな?


















『ねぇしーばい』


「…」


『ねぇ、聞いてる?』


「…」


『…』


「…」


『…あっ、殿が仕事放棄して夏侯惇将軍に追いかけられてる』


「…(ピクッ)」


『(あ…ちょっと反応した)』













少し反応したと思ったけど、目線が少し動いただけで筆を持つ手の動きは変わらなかった



仕事を始めるといつもこう



何を言ったってかまってくれないし
話しかけても反応してくれない



そりゃ司馬懿は軍師だからさ、大切な仕事をやってることだって分かってるし…私にかまってる暇なんてないことは分かってる。

ましては私は妻でも彼女でもなんでもないわけだから、かまう必要がないってことも…



分かってるけど…寂しいんだよね。

















『…ハァ(鍛錬にでもいこうかな…)』


「…どこに行く」


『え…』










どんなに話しかけてもけして止まることのなかった手が…書簡からはなすことの目が…私が部屋から去ろうとしたことによって変わった。














「聞いてるのか名無しさん…私はどこに行くんだと聞いてるんだ」


『いや、その…司馬懿仕事で忙しいし私がいても邪魔かと思って…張遼殿と鍛錬でもしようかなって』


「…その必要はない」


『…?』


「お前はそこにいろ」


『だってさ〜』


「いいからそこにいろ…それに…別に邪魔だとは思っていない」

















そう言った司馬懿の顔が少し顔が赤くなった気がした。そんなことされるとさ、私は司馬懿みたいに頭よくないから、自分勝手にいい方に解釈しちゃうよ?




ねぇ…自惚れちゃってもいいかな?
脈ありと考えちゃってもいいのかな?













『何なら朝までずっといてあげようか?』


「なっ!?ばばば…馬鹿めが!!誰がお前なんかと…」


『え〜そんなこと言ったら殿の所にいっちゃうよ?』


「うっ……好きにしろ!!」


『やった!!司馬懿大好き!!』


「…フン」


『(かわいーな)』















他の人の所にいくはずがない
だってあなた以外興味ないからね
残念ながらあなたにベタぼれなんです





(C)確かに恋だった
2009年9月27日
 

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