過去拍手文

□I want.....
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「好きだ」

と言えば

貴方は

「ありがとう」

と言って去っていく。


オレは

礼が欲しいわけじゃねーってのに…。

貴方には伝わってないのかな?

ただかわされているだけなのかな?




どうしてこの想いは貴方に伝わらないんだってば?



「好き…」


それは嘘じゃない。


「好き」


紛れもない真実で――…。



「貴方が好き」


でも

貴方にはきっと迷惑な気持ち。


「好きなんだってば…」


誰もから嫌われるオレ。


「――好きになって…」


貴方からも嫌われてるんだろーな。


「好きになって、ごめんなさい…」





















 
「好きだ」

と言う君。

「ありがとう」

とだけ返すオレ。


どうせその好きは皆と一緒なんだろ

そう思って一人イライラする。


オレの想いは

冗談でも

簡単に口にすることはできない。


それに

こんなどす黒く、汚れた想いは

綺麗過ぎる君には相応しくない。


絶対に言えない。




ふと耳に届いた声は

切なさを帯び

「好き」を繰り返す君は

オレの知ってる君とは違う。


そんな表情…

知らない。


胸がざわつく。


「――好きになって…」

誰に?


「好きになって、ごめんなさい…」

どうして君が謝る?


「…ッ…」


丸い頬を涙が伝うその様は

ひどく美しく

目を奪われた。


瞬間

儚く、消えそうな君を

つなぎ止めようと

思わず抱きしめていた。


















もう

誤魔化せない。









貴方が欲しい。









20090415



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