午後2時
カカシ先生の家
目の前には
いつの間にか眠ってしまった
カカシ先生――
-空寝-
最近、付き合い始めたカカシ先生とオレ。
今日は任務が休みで、カカシ先生の家で二人でゆっくり過ごしていた。
各々好きなことをしていたのだが、カカシ先生はいつの間にか眠ってしまったみたいで。
「せんせ?」
床に座り込み、ベッドにもたれて眠る先生に、小さな、少しかすれた声で呼びかけても、返事はなかった。
「寝たってば?」
静かに、規則正しく上下する胸に、自分の存在が先生にとって安心してもらえてるって嬉しさと、同時にこの状況に動悸が襲う。
ドキドキと煩い心臓を落ち着けるため、深呼吸を繰り返す。
ふぅっと息を吐いた後、眠る先生の横に向き合うように座った。
綺麗な顔…。
隠れている瞳は煌びやかで、見れないのがちょっと残念。
あ、睫長ぇんだ…。
へへっ…新しい発見。
左腕で体重を支えて、右手を伸ばし、触れるか触れないかの距離で鼻筋を人差し指と中指でたどる。
くすぐったそうに身をよじる先生が可愛い…なんて…。
そのまま唇まで指を滑らす。
ふにふにしてる…。前はちょっと乾燥してたけど、マシになったみてーってばね。よかった…。
――って…うゎぁ…////
て…照れるってばっ////
前ってのは前にちゅ…ちゅーした時のことで…。
う…うぁぁ…////
あの日を思い出したオレは、恥ずかしくなって、頭を抱えたまま、しばらく悶えた。
そーいえば…まだカカシ先生とは3回しかしてねーんだよな…キ…キス…は…。
そう思うと何だかキスしたくなってきた…。
オレからしたことなんてねーし…。
カカシ先生に視線を戻す。自然に唇へと目が行く。
カカシ先生の…唇…から…目が離せない。
キス…したい…。
こくりと唾液を飲みほす。
欲望のままゆったりとした動きで、カカシ先生の顔に自分の唇を寄せる。
ドキドキするってば…。
一瞬――‥‥
軽く触れた唇。
心臓が爆発しそうだってば…。
でも…
「せんせ…」
まだ眠っていてくれるよう願いを込めて囁く。
目を覚まさない先生を見て、調子にのったオレは、大胆にも先生の膝の上を跨ぎ、膝立ちの格好になる。手を先生の肩に置き、ゆっくりと顔を近づける。
そして以前に先生がしてくれたことを真似する。
おでこに
瞼に
鼻の頭に
頬に
唇の端に
順々にキスを繰り返す。
オレってば、キス好きなんかな?
頭のどこかでそんなことを考えつつも、キスは止めない。
心が温かい…
むしろ燃えそうに熱い。
溢れ出す感情――…
これが愛しいってこと?
「…っ…せんせっ、スキ…」
また唇を寄せた。