「じゃぁお願いね」
そう言って、キレイなお姉さんは去って行った。
オレの手に一通の手紙を残して―――。
-letter-
オレの家には何通かカカシ先生宛ての手紙がたまっている。それは全部、自分で渡せないお姉さんたちのラブレターだ。
正直いい加減うざくなってきたってば。
最初もやっぱりキレイなお姉さんで、先生に会うチャンスがないからお願いと言われた。何だか無性にイライラして断ろうと思ったのに、あんまりにも必死そうだったからオレは渋々いいよと言ってしまったんだ。
その次の日にオレは先生にそれを渡した。よく知らないけどカカシ先生は返事をしに行ったらしい。
それ以来頻繁にお姉さんたちがオレに頼むようになった。
ほんとにワケがわかんないってばよ。
「はぁ〜〜だってばよ…」
だいたいお姉さんたちはカカシ先生の何がいいんだろう?
顔のほとんどを隠した姿は怪しいし!!…でも、誰よりも強いし、オレが九尾だとか関係なく優しくしてくれるし、闘う姿勢は忍者としてすごく尊敬するし………………………ぁ………アレ……?
――ぎゃ…逆だってばよ。
誰よりも強いし、オレが九尾だとか関係なく優しくしてくれるし、闘う姿勢は忍者としてすごく尊敬するけど顔のほとんどを隠した姿は怪しい!!…けど何度か見た顔は想像以上に整っていて、やっぱりカカシ先生はかっこ………………………………ぁ……アレぇ??
――何で?
これじゃカカシ先生を誉めてるってばよ。
ああー――ワケわかんないってばよぉ!!!!
それからオレは気付くといつもカカシ先生ばっかり見ていた。