短編

□変態さんとのお茶会
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「渋谷〜
たまには、そんなしけた紅茶にブランデーなんかを入れてみないかい?」


『ブランデーって、酒だろ〜
俺は未成年の飲酒に反対なの』


《そうですよ、猊下。
ユーリを酔わせようとしないでくださいね》


「あぁ…この声はウェラー卿か
いつからそこにいたんだい?
僕は、渋谷と(甘い)会話を楽しんでたつもりなんだけどなぁ〜」


《(猊下との)会話に、(ユーリが)疲れ切ってるかと思ったので、(ユーリの為に)お茶受けをお持ちしました。》


『わぁうまそ〜!
ケーキなんて、久しぶりに食べるなぁ
俺はやっぱショートケーキ!
この、一個しかない苺に惹かれるんだよね〜』


「渋谷はそれか…
じゃあ僕は、フルーツタルトを貰おうかな
ほら渋谷、一口あげるよ」


『おっマジ!?』


《猊下、フルーツタルトならもう一つ余ってますので、お気を使われなくても構いませんよ》


「嫌だなぁ〜ウェラー卿
日本ではね、親密な間柄だと自分の物と相手の物を分け合う(愛の)習慣が、あるんだよ」


『俺、聞いたことないけど…』


「指輪の交換みたいな物だよ」


《そんなことより(絶対ウソだろうけど)陛下、御味はいかがですか?》


『うん、おいしいよ〜このクリームが絶妙!』


《それは良かった。
見てるだけでも(ユーリが)おいしそうですから!!》


「渋谷、唇にクリーム付いてる(からなめ回したい)」


『うん?あぁ』


《陛下その真っ赤な(貴方の舌のような)苺はどうですか?》


「食べないんなら、僕が(君の下の口に入れて)食べさせてあげようか?」


『苺は最後だろ〜』


「『スポンジを崩して、(渋谷の)クリームと混ぜたらもっと甘くなるよね〜!
(それともクリームを渋谷の体に塗ろうかな…)」


《いや、(陛下のお体は)何もしなくても甘いし、とろけそうですよ》


「…(変態め)……」


《…(変質者め)…》


「(ウェラー卿さえ居なければ渋谷を押し倒せるのにな〜)」


《(猊下さえ居なければ、ユーリを喘がせられるのに)》



『あぁ美味しかった。もう一個食べて良い?』


「(渋谷は)」

《(ユーリは)》

「《(こいつに甘いから)》」




End







 
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