短編

□盲目
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コンラッドが好きだ


でも、伝えてない


気付いてるのに
彼は何も言わない
分かっているのに
知らない振りをする


あんたが俺の頭を撫でる度
俺は心臓が張り裂けそうなくらい、ドキドキしているのに


俺は知ってたよ
ツェリ様とかが、ジュリアさんの名前を口にしたら
あんたは泣きそうな顔をする


あんたが眠っている俺にキスする時、俺の瞼に手を被せる事も


彼はもう俺の隣に居ない
俺の魂はジュリアさんの物だった
コンラッドは
ジュリアさんを愛していたの?
だから俺を大切にしたの?


その瞳で
俺以外の人に愛を語ってたの?



今でもコンラッドが好き


馬鹿みたいに好き
俺が
ジュリアさんみたいだったら、
あんたはそばに居てくれる?
このまま目が見えなかったら、


戻って来てくれる?


ジュリアさんの代わりでも良いから


そばに居てよ
もう
ユーリなんて呼ばなくていいから


ねぇ コンラッド…



俺は あんたが好きなのに。





End

  
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