短編

□僕のポジションは?
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「元同級生・親友・ 恋人…僕は一体どの区分に入るんだろうねぇ…渋谷?」

『知らねぇーっよ』

「なんだよ、冷たいなぁ」

『お前はムラケン。
それ以外の何者のでも無いんだからな!』

「それはそうと渋谷、
ダカスコスに休暇なんてあげていいの?」

『は?…何?』

「だってそれ、ダカスコスの休暇許可届けだろ?
彼にはギュンターの世話をしてもらうんだから、休まれちゃ困るよね〜」

『確かに。
当分、休暇は取らせられないな
彼以外に、ツユダクギュンターを宥められる奴は居ないし!!
可哀相なダカスコス…
きっと奥さんと板挟みなんだろうなぁ〜』

「あのハゲ方は、ストレスが原因なのかもねぇ」

『あれ、スキンヘッドじゃなくて、禿げてたんだ…50万円ハゲとか?』

「いや…50万滴だよ」

『滴ッ?滝だろ50万ならッ
ってゆーか…もしかしなくても、それはギュン汁の量なのかっっ!』

「気をつけないとね、渋谷も。汁が垂れた半径数cmは、ジュワッと髪が溶けて無くなり……
君が被害を受けるのも時間の問題だ…」

『やめろ!
そんな哀れんだ目で見るな!!まだ生えてるから!
渋谷有利 16歳
まだ誰のモノでもありませんから!』

「それより渋谷〜
書類が読めないんだったら、僕に頼めばいいじゃないか」

『………(それが嫌だから一人でやってんだろ。ゼッテェーそのかわり…とか言って変な事するんだぜ)』

「全く、君って人は素直じゃ無いんだから。
そんな頑固親父じゃあグレタにも、良いお婿さんは寄り付かないよ。
ほら、その書類貸して!」

『なんで眼鏡外すんだよ??』

「こういう文章は 裸眼で見た方が良いんだよ
視力が良すぎると、クラクラしちゃうんだよね」

『え?マジで、手伝ってくれるんだ(ラッキー、俺は一言も言わずに済んだ!これでペナルティー回避率が上がったぞ!!!)
じゃあ、この山ギュンターに出して来てくれよ〜』

「パシリかい
ってゆーかね、渋谷
僕は君を甘やかす為に、眼鏡を外したんじゃないよ」

『は?』

「キスするのに
眼鏡はいらないからね」

『いや…違うだろ、書類を読む為だろ』

「もう!
僕はそんなこと、一言も言ってないじゃないかー!
ってゆーか空気読んでよ、ムラムラっとかしない?」

『ム…ラ…村田?
え、もしかしてギャグかよ〜』

「…今日はまたずいぶんと余裕だねぇ、渋谷
…………ツンデレな君も嫌いじゃ無いけど、そんなこと言って、どうなっても知らないよ?
僕の地雷を踏んだね?」 






 
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