キリリク

□痛み+軍曹=愛の告白
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きっかけは国境のいざこざ。


医療魔術の向上の為、俺達はギーゼラの部隊と
人間の国に程近い村に来ていた。旅疲れの深い眠りから目を覚ませば


ゴウゴウと燃え盛っていた近隣の森
聞こえるのは 人間の兵士の怒号と子供の悲鳴
時折、頭上を掠める弓矢と小さな爆薬
走り行く地面には、赤黒い血が転々と跡を残している


急に放たれた火災を食い止めるべく、俺は大豪雨を発生させた
大体は鎮火したというのに、常に砂煙が視界を犯し続けている


いきなり攻撃を開始され 烈火の如くキレた俺は、総長に話を付けるため
敵陣の本部に乗り込もうとしていた



ユーリ!!
と、名付け親の呼び止める声がしたが 構わずに国境を踏み越える



ガシャンッ



放たれたのは 無数の弓矢

砂埃と真っ赤な血が
視界を遮る




《……っっ!!》





 
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