短編
□唇の体温
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秋も深くなってきた
ある日の早朝。
珍しく早起きした俺は、ベッドの中で一人焦っていた
『どうしようあと3分で
コンラッドが起こしに来ちゃう
待たないで、先にランニング行っちゃおうかなぁ。
…いやいやっ
噂の真偽を確かめなくちゃ』
布団を被り一人作戦会議
手元のGショックは、皮肉にも刻々と時間を刻み続ける
ちなみにその噂とは
隊長はねぇ、
坊ちゃんをお姫様の様に
大切にしているんですよ。
それこそお目覚めのチューから
byヨザック
確かに
毎朝俺を起こすのは、コンラッドの役目だ…
だけど、どーしてふざけんなぁ!!
一介の高校生が、何が楽しくて野郎のチューで朝を迎えるんだっつーのッ
よくアメリカのドラマである
「Heyハニー、このお寝坊さんッ☆」 チュッ
ていう展開だって
冷静に考えれば、寝ている間にも口の中では雑菌が増殖しているのだ。
うわ…なんか嫌な事考えてちゃったよー…
俺だって、よだれ垂らして寝てる時有るんですけど
『ってゆーか ウ゛ォルフラムが隣に居るのにどうやって?』
と首を傾げていると