黒の死者 旧
□異変
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僕は隣町で生まれた。
あまり覚えていないが、幸せだったのは確か。
七歳になる前、父と数名の人が口論をしているのが見えた。
詳しくはわからなかったが、ある事件について話していたらしい。
母がやってきて僕をドアの裏へ隠す。
「静かにしててね」
頷くしかなかった。
母も会話に入り、より激しくなった。
僕はドアの裏で待っていた。
早く終わって欲しいと、お願いさえした。
母の悲鳴と銃声がした。
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